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まとめ編:現在の通常調弦純正律ギターのローポジション他 [純正律(純正調)のフレット理論]

 という訳で、3連休も今日で終わりですが、今日も子供のイベントに駆り出されるためササっと書きますw。

 ええと、現在の通常調弦純正律ギターのローポジションがこんな感じです。
通常調弦純正律のローポジション.jpg


 4弦と3弦の1フレットと2フレット、さらには2弦の2フレットが「ダブル(二重)」になっているのが分かります(3フレットもそうですが、こちらは「高い音」の方はまず使わないでしょうから、以下は説明省略)。

 この内、1フレットの方は、ミーントーンギター(つまり旧ブログ)の方で散々?言及した、♯音と♭音を使い分けるためのダブルフレットです。一方、2フレットの方は、純正律特有の1シントニックコンマ(約22セント)違いの音程を弾き分けるためのフレットということになります。

 但し、現状では、いずれのフレットも、高い方の音、特に3弦の高い方の音は、3弦特有の「通常よりも音程が上がりやすい」というクセにより、理論値から可成りズレてしまいますね(汗)。そういうこともあって、今まで音源upした佐藤氏の曲の演奏では、これらの「高い音」は一切使っていないです。

 

 一方で、現状の楽器(特に使用弦)では、これらの「高い音」を使用するためには、「直線」フレットでは特に3弦の音程が悪くなるので、やはり個別にフレット位置を設定する必要があるなと感じております。
 なお、ダブルフレットの使い分けも、「慣れれば(私のようなアマチュアでも(笑))出来そう」に感じていますので、参考音源も載せておきます。
 最初が4弦、次が3弦です。


 最後に、現在の設定かつ使用フレットの音程を纏めた音律表です。
(修正版)通常調弦純正律ギター.png
B♭-D間がピタゴラス長3度になるのですが、どうもここはこのままの方が良いのではないか、と感じています。

同日追記:B♭音の比率が間違ってましたので、修正版をupします。 hclさんご指摘有り難うございます!


 この表から分かるように、現在の設定では、ハ長調のみならず、ホ長調も純正律の「正しいドレミファソラシド音階」ができる訳です。

以上のような視点を踏まえて、今一度各種音源を聴いてみると、また新たな発見が得られるかもしれません。

それでは皆様、良い芸術の秋&楽しい休日を!



 

 


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0612昼補足(その2)「古代ギリシャのイオニア旋法」のフレット論~古代ギリシャ時代まで意識を拡張してみる~  [純正律(純正調)のフレット理論]

前回記事の最後に追記した図を再掲します。

01古代ギリシャのイオニア旋法フレットの基本図PNG.png

 このブログを読みに来られる方の多く(というか殆ど全員?)は、旧ブログの純正律関係の記事を既に読んでいらっしゃるものと思われます。ですので、本当、この図に関しては、もう全く何も解説する必要無いですよね?(笑)

 そうです、この図を見た殆どの方が心の中でこう叫んだ(笑)と思うのですよ、、、「何だ、これって、「シ」が無い以外は、普通の純正律と全く同じ構造じゃないか、(古代も現代も)全く何も変わっていないじゃないか!!」って。 本当そうです、実際、貴方の仰る通りであると、私も心から思います、激しく同意します(笑)。

 この図に関し、今回、純正(長/短)3度の補助線を省き、代わりにシントニックコンマ(81/80)分狭い5度やフレット番号及び位置などの数値を詳しく補足したのですが、各音の「基本構造」、特に「主音に対する各音の比率」については、以前に描いた図と全く何も変わっていないのです。古代から現代まで幾千年もの間全く何も変わっていない・・あぁ何て素晴らしいのでしょう!(笑)。

 一方で、「音階」の基本構造は、現代の「ドレミファソラド」の長音階と比較すると、長7の「シ」が無く、代わりに短7のシ♭が使われる点で明らかに異なりますので、以下、これを中心に(適宜「である」調で)考察してみたいと思います。

(素朴な疑問)
 古代ギリシャでは、このイオニア旋法による曲(旋律)を作って演奏する場合に、どのような曲(旋律)が作られ、どのように演奏(特に「和声付け」)されていたのだろうか? そもそも、どのような楽器(特にフレット楽器)があり、どのように独奏さらには合奏(伴奏)されていたのだろうか?

(思考アプローチの一例)
 まずは「可能な限りシンプル」に考えてみる。
 例えば、古代ギリシャでは、「単一弦のフレット楽器しか存在しなかった」、或いは「イオニア旋法で曲を作る時は、その7音以外の音程を使うことが禁じられていた(そういう厳格なルールがあった)」と仮定してみる。

 その場合、伴奏(和声付け)も上記7音「のみ」使って行われることになる。そうすると、イオニア旋法では、長7の「シ」音が無いので、現代のⅠ(ドミソ)とⅣ(ファラド)の長3和音は使えるが、Ⅴは「ソシレ」の長和音でなく、「ソシレ」の「」3和音になる
  それと、イオニア旋法では、1シントニックコンマ狭い5度が2つ(も)あるので、Ⅱの5度(レラ)のみならず、短7の5度(シ♭ファ)も使用が難しくなる
 さらに、イオニア旋法では、「シ」すなわち「導音」がないこと、代わりに「シ」という(現代からすると「異色の」)音程を使うので、この音の使用方法が鍵となるであろうこと。
  ⇒まずは、こういった「制限された枠内」で色々と考えてみると良い(=色々な「新たな発見(別名:目から鱗)」が得られる)だろう。(但し今回は考察しない。例によって「今後の研究課題」というやつである(笑))

 一方で、一般人向け書籍情報(一般教養レベル)からして、この時代は既に色々な旋法が存在しており(前回写真再掲)、
IMG_6161.jpg

楽器に関しても上記「単一弦のフレット楽器しか存在しなかった」なんて仮定はありえない(こんな仮定自体が馬鹿げている)ようにも思える。

 実際、(今まで散々文句を付けていたあの「wiki」サイトに再びアクセスしてみる(笑)と、)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E9%9F%B3%E6%A5%BD
 サイト中の絵やプラトンの記述を見る&読む限り、「古代」なのに、既に色々な楽器があって、それどころか「音楽的に相っっ当に成熟している」かのような印象すら受ける・・・何なのだ、これは一体どういうことなのか?

 (ただ、2013年6月9日現在のwikiサイトでは、「従来の常識」が覆されそうな論調での見解が記述されているものの、「未だ研究中(結論出ず)」的な雰囲気が感じられ、さらにはフレット楽器(の存否等)についても不明である。)

 ((心の声)・・それとさぁ、そもそも古代ギリシャ時代ってピタゴラスの時代なんだから、それこそピタゴラス律が隆盛、全盛だった」んじゃぁないの? という「素朴(至極全う?w)な疑問」がわき上がってきたりもする・・・・あぁもぅ、訳わかんないよ!! 誰か教えてよ!!! ・・・プリーズ、ギヴミー「アカシックレコードデータ!(爆)」)

 ・・こういう場合は、再び「出発点」に立ち返って霊性もとい冷静に考えて見ると良い(・・・ことがあるかも知れない(笑))。

 「出発点」すなわちこの図である。
01古代ギリシャのイオニア旋法フレットの基本図PNG.png

 この図を良ーーーーく見ると、幾つか疑問に思う(すなわち「気付く」)ことがある。
 最大の疑問は、
 この音律(フレット位置)は、本当に「原初(原始)的」な音律(フレット位置)なのであろうか? ということである。
 つまり、「主音との単純な整数比」、「ハーモニクスの鳴りやすさ」を重視する観点からは、本来これこそが原初的な音律で「あるべきなのである(候補その1)。
01-1原初的音律(フレット位置)候補その1PNG.png
 この音律だと、第10フレット(シ♭)の位置は、本来の「イオニア旋法フレット」よりも約49セント分「低い」位置に設定される。

 また、(現代的観点での)旋律面や5度音程を重視する立場からは、次のような音律も有力視されるであろう(候補その2)。
01-2候補その2_原初的音律(フレット位置)PNG.png
 

 この音律だと、第10フレット(シ♭)の位置は、本来の「イオニア旋法フレット」よりも1シントニックコンマ(約22セント)分「低い」位置に来る。

 図だけだとイメージが掴みにくいかも知れないので、写真も載せます。
0609_10フレットの3つの候補位置IMG_6163.jpg
 10フレットの位置の候補(※但し実際のフレット位置は、弦の押圧時の音程増加分を考慮した位置になります、念のため。)

 (以下「私見度」が相対的に高いと思います。(ひそひそ・・・そういう場合は「ですます」調で書くのがコツです(笑)))

 これら両候補とも、長調の旋法用としても「試された」ことは確実でしょう。特に「候補その1」の7倍音の音程(位置)は、(特に弦楽器関係者にとっては)凄く「魅力的な位置」と思われ、むしろこの位置の方が「原初的だった」と考えられます。従って、当初(当時)は、この音程(位置)を愛用する人が少なからず存在したと思われます。
(0612補足)なお、これら候補1,2は、短調の旋法では「実際に採用」されていますので、正確を期すため補足します。
藤枝氏作成による古代ギリシャの3つの旋法.jpg
上記写真中、紫の枠で囲った部分が短7(シ♭)(現代のフレット楽器での第10F)の音程です。黄色枠のものが自然倍音列(7倍音)の音程、茶色枠のものがピタゴラス律の音程です。

 一方で、「音楽社会が成熟」して来るに従って、「どの位置が、長調の旋法として最も『音楽的』であるか? 作曲や演奏面で有用、有利(≓実用的)か?」についての比較検討が行われ、その結果、長調では「最も和声的」な構造である「4L/9の位置」が選ばれた(いわば「勝ち残った」)のではないか、と考えられます。「候補その2」についても同様で、現代的観点からは「旋律的に有利」な(はずの)「純正5度&ピタゴラス長3度」の構造は、長調では主流にはならかなかった可能性がある(ないし可能性が高い)と考えられます。(※ この時代は、これ以外にも色々な音律があったようなので、現時点で断言的な表現を使うことは出来るだけ控えたいと思います。)

 で、このように考察していく内に、この「イオニア旋法」の音律構造は、「相ーーーー当に成熟した」音律構造であることが分かる訳です。つまり、この音律構造は、「古代」のものでありながら、既に強ーーーーく「和声」を意識(ないし「重視」)していることが明らかな訳です。

 ですので、現在の上記wiki記事で結論付けられている
----引用開始(太字強調は私)---------
歴史的な証拠から私たちが言えることは、「古代ギリシアの音楽家たちはまぎれもなく同時に複数の音を鳴らすというテクニックを利用していたけども、最も基本的な、そしてよくしられたギリシア音楽の響きはモノフォニックだった」と。
----引用終わり---------
の説には、凄く(ものっっ凄ーーーーく)懐疑的な心証を抱いています。この「イオニア旋法」についての説明が一切ないことからしても、上記wikiの記事作成者は「ピタゴラス律」しか念頭に置いておらず、「古代」から色々な純正律(つまり「和声的」な音律)が存在していたという「前提」ないし「想定(想像力)」が欠落しているように思われるのです(※註1)。

 そもそも、上記wiki記事で紹介されている楽器の内の「ライアー」は「ハープ」の一種な訳ですし、ちゃんと
>一般的に7本かそれ以上の弦を張り
って説明されてますよね、、、ってことは、「和音かき鳴らし」をすることは(物理的に)可能な訳ですし、「真人間」(笑)ならば当然そのような「衝動に駆られ(得)る」と思うのですよ。
  という訳で、音楽学者の方には今後も是非「真理探究」を頑張っていただきたいですねぇ、、、っていうか早く「気付く」べきですよね・・・我々一般人が如何に長い間(何者かに)「ずっと騙され続けてて来た」のか、「真実が隠され続けて来た」のかを。そのような「視点」を今後一層増やしていけば、真理に到達するスピードがずっと速くなるだろう、と感じる次第です。

(続く)
   予告:次回は、「同じイオニア旋法フレット(位置)としつつ、弦を2本(以上)に増やした場合はどうなるのか?」等の視点で書いてみたいと思います。

 それでは、明日からも一週間、お互いに頑張りましょう! お休みなさい。

(註1)平島氏著「ゼロ・ビートの再発見」の第37ページの部分を引用します。
---引用開始--------------
 純正な協和の法則は二千年前のギリシャで生まれた
 ギリシャ時代に、すでに、5度を精確に3/2の比率にとるピタゴラス音律と、5度を3/2、長3度を5/4に精確にとる純正律が存在しました。もちろん、同時にほかの音律もたくさんありました(155頁の図表31参照)。
---引用終了--------------


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「古代ギリシャのイオニア旋法」のフレット [純正律(純正調)のフレット理論]

 旧ブログの下記記事中でも触れておきましたが、
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2013-05-23
 藤枝守氏著の「響きの考古学」は、最初に音楽之友社から「響きの考古学 音律の世界史(はじめて音楽と出会う本) 」のタイトルで1998年に出版されており(写真左側のもの、以下「旧版」)、
IMG_6160.jpg
(↑足が写ってしまいましたが気にしないでください(笑))

後に平凡社ライブラリーとして出版された(写真右側の)新版「響きの考古学―音律の世界史からの冒険 」の方が「増補版」「決定版」とされていて、全体的な内容は新版の方が厚いと感じます。一方で、旧版のみに記載された事項も結構あって、例えば旧版の巻末付録では「純正調による「音律・音階・旋法」カタログ」として、
IMG_6161.jpg
 こんな感じで、古代から現代まで音律のデータが30種類ほど掲載されております。

 そして、この30種類の音律カタログの筆頭(←要注目です!)に載っているのが、今回の記事タイトルである「古代ギリシャのイオニア旋法」の数値データなんですね(上記写真をクリック拡大してご確認のほどを)。
 ちなみに「古代ギリシャ」部分を強調表示したのは、単に「イオニア旋法」だと、一般的に知られているイオニア旋法、つまり古代ギリシャ時代よりもずっと後の時代のものと勘違いされるおそれがあるからです。実際、日本語キーワードでググっても、(少なくとも2013年6月8日現在の日本のネット社会では、)この音律の情報は得られないでしょう。

 で、ここでようやく純正調ギターの話に繋がるのですが、この「古代ギリシャのイオニア旋法」の各音およびその比率、すなわち
ド(1/1)
 レ(9/8)
  ミ(5/4)
   ファ(4/3)
     ソ(3/2)
      ラ(5/3)
       シ♭(9/5)
         ド(2/1)

 は、正に今回の純正調ギターの(以下、=弦長)
ド(開放音):0フレット
 レ(L/9):第2フレット
  ミ(L/5):第4フレット
   ファ(L/4):第5フレット
     ソ(L/3):第7フレット
      ラ(2L/5):第9フレット
       シ♭(4L/9):第10フレット
         ド(L/2):第12フレット
に等しいことが分かります。下記写真中の赤いフレットが該当します。

0608古代ギリシャのイオニア旋法_純正調ギターの(ガット)フレット写真IMG_6150.jpg

 言い換えると、この音律(およびフレット位置)は、現代の長音階の先祖ともいうべき原初的な音律(フレット位置)であり、かつ、弦のハーモニクス音が良く鳴る地点のみで構成されている(特徴的には、ハーモニクス音が上手く鳴らない7L/15地点のシ」が対象外となっている)ことから、この旋法は、弦(楽器)のハーモニクスを基に作られた可能性が(極めて)濃厚である、と考えられます。
 したがって、古代では、この位置にのみフレットが付けられた楽器も多かったのではないか、とも推測されます。

 この音律を基に作られたと思われる曲を探したところ、それらしき楽譜が幾つか見つかりましたので、そのうち演奏&音源up等できれば良いなと思う次第です。

(0609朝追記)
この音律&フレットを5度圏で表した基本図を載せておきます。

01古代ギリシャのイオニア旋法フレットの基本図PNG.png



次回はこの図の解説から始めたいと思います。


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