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ニ調(D調)の曲に対する考察 ブログトップ

「峠の我が家」ニ長調編をD調純正律(2号機)ギターで弾いてみた。 [ニ調(D調)の曲に対する考察]

 という訳で、本日2通目です。
 
  現在、夏の演奏会&発表会で使った2号機ギターを全く弾いていない状態であり、これは勿体無いため、久しぶりに引っ張り出しました。

 ただ、このギターは前回の「ニ長調曲実験用」の仕様にしたままであり、フレットの追加が中途半端な状態のため、先ほど1弦の7&10フレット(B&D音を22セント下げる)、2弦5&6フレット(E&Fを22セント上げる)、を追加してみました。

 これで、「DA空5度が沢山出る」ようなニ長調曲の多くが弾けるようになると思われます(今日中に14フレットなども追加する予定)。

 で、通常純正律での演奏は到底無理だろう(悲!)と思えるようなニ長調曲、かつ比較的容易に弾ける曲は無いか、、、と楽譜集を幾つか調べてみると・・・あったあった、これなんて最適(JUST(笑))だろうと思ったのがこの曲、作曲者不詳の「峠の我が家(Home on the Range)」ニ長調編(平倉編)です。
01峠の我が家の出だし.jpg

 

 この曲は、イントロ後の冒頭(=1小節目の強拍)からこのように
01峠の我が家DA部分.jpg


DA空5度で始まっていて、このパターンが3回くらい出てきます。

 そして、これは歌の曲かつポピュラー曲であり、メロディーは普通に歌うべき(言い換えると「大全音と小全音の位置」は通常通りであるべき)だし、使用される和声も主要3和音(DとAとG)くらいなので、こういう曲の場合はニ(長)調専用の純正律ギターを用意した方が明らかに「幸せになれる」(笑)であろうと考えられます。(楽譜チェックしたところ、派生音の使用もなかったです)

 ちなみに通常純正律(つまりハ長調+ホ長調型)ギターしか持っていなかった場合は、「裏技」としてカポ2フレットで弾けば、ホ長調純正律で演奏できることになりますね。

 そういう訳で、ニ調仕様2号機ギターによる純正律演奏音源です。


 その他:今回の例は「の曲かつポピュラー曲」でしたが、今まで主に検討してきた曲は「器楽かつクラシック(芸術)曲」ですので、「想定(ないし最適)音律」発見に対するアプローチは大きく異なります。

 つまり、「クラシック(芸術)曲」では使用される和声が多種多様となりますので、音律発見が難しくなる反面、「器楽曲」、特に鍵盤楽器やフレット楽器では音程調節の融通が利かない場合が多いため、「一つの音律を可能な限り色々な調の曲で使えるようにしよう」という心のベクトルが(作曲者に)生じるものと考えられます。

 で、その最も顕著な例が、前に言及したフェルナンド・ソルの曲(特にエチュード)の作曲手法にあるのではないか、と考えられます。さらには、(ソルを非常に尊敬していた)ナポレオン・コストのエチュードでも、例えばこのように、
17番D(最初低音Dなし).jpg

 ニ長調曲(43のエチュードの第17番)の出だしの強拍部でのDA空5度を避けたり、その後にⅡの和声(つまりEm)を沢山用いたりしていることが分かります。
 つまり、こういう曲の場合は『これはDルートの純正律ではない(だろう)』ということが予測できる訳です。

 興味のある方は、例えば、ソルの二長調&6弦Dドロップの名曲「マルボローの主題による変奏曲」や、ポンセの(原曲はピアノ曲だが)二長調&6弦Dドロップでギター編曲された「スケルツィーノ・メヒカーノ」を和声分析等して調べてみると面白いです。

 総じて、ギターや鍵盤の「原曲ニ長調」の曲は、音律研究の対象として非常に面白いものがあり、正に「宝の山」が埋まっていると感じます。

 それでは皆様、良い芸術の秋を!!!


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補遺編:4つのスコットランド古謡の第2番(村治編)を2&3号機で弾き比べてみる [ニ調(D調)の曲に対する考察]

 時間が無いので要点だけ。

 出だしはこんな感じです。
4つのスコットランド古謡より.jpg

  (楽譜は現ギ社の「村治佳織ギターソロコレクション」の第9頁)


 調号を見ると「ニ長調」になってますが、楽譜に書き込んでおいたように、低音、和声とも「A⇒G⇒A⇒A」が延々と続きます。具体的には「A⇒G⇒A⇒A」からなる2小節が変奏されて行きます。

 つまり、♯2個の調号でありながら、低音、和声とも「D」が一切出て来ません(汗)。
 しかしながら、低音、和声とも「A」と「G」という全音関係が延々と続くのに対し、通常の一般的な純正律では、ルート音の全音上及び全音下は5度が非常に狭くなるため、A基準の純正律でもG基準の純正律でも不具合が出ることになります、、、ならばどうするか?、、そうです。低音、和声とも「D」が一切出て来ないにもかかわらず、D基準の純正律ならばOKなのです。


 というわけで、2号機によるニ長調純正律での演奏です。

 ちなみにこの曲、ハ長調純正律である3号機でも違和感なく聞けると思います。ただ、この場合、AとGの音程は「小」全音と狭くなり(ニ長調の2号機だと「AとG」は「ソとファ」なので「大」全音です)、またF♯は少し高く感じると思います。要するに、2号機は「ギリシャ音階」で、3号機は「ヨーロッパ音階(風?)」な訳です。

 では、3号機によるハ長調純正律での演奏です。


  この曲、12ETのギターで弾いたことのある方なら「はぁ、何この曲? 何が言いたいの? 良さがさっぱり分からん」等、感じた方が大多数(というか殆ど?)だと思うのですが、純正律で演奏すると『凄く面白い』ですよ・・・何故なのでしょうかね?(爆)。


 いやぁ、音楽って本当に面白い&深いですよね(しみじみ)。

 


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