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コストの有名な二短調エチュード~可変フレット型ギターで弾いてみたシリーズ~ [可変フレット式ギター]

予告通り、今回はN.コスト(仏ロマン派,1806-1883)作曲による二短調エチュードです。

 この曲は、色々な曲集に楽譜が掲載されているので、クラシックギター学習者は「必ず弾く曲」の内の一つと言えるのではないでしょうか。 ですので、今回は解説を少し丁寧に書いてみようかと思います。

出だしはこんな感じでして↓(全音の楽譜より)、
IMG_6944.jpg
↑楽譜冒頭に『ビブラート??』と書きこまれているのは、「この曲をどうにかして「Cルート」純正律で弾けないものか!?(汗)」と試行錯誤していた頃のメモ(別名「心の叫び」w)です。

 つまり、この冒頭の「DA空五度(正確にはオクターブ+五度)」を「DA=禁則」のCルート純正律で説得的に弾くには、A音にビブラートを掛けるなりして「音程操作」する必要がありそうだと感じたのでメモっておいた訳です。 短調曲では禁則和音をそのまま弾いても大して気にならないケースが多いように感じるのですが、流石に「曲の冒頭」の場合は何らかのケアが必要だろうと思う次第です。

 ちなみにこの全音(京本編)「コスト43のエチュード」のこの曲の解説箇所を引用しますと、
「速度がアンダンテであることと、使用ポジションも適切ですので、ビブラート(手首をゆすって音をふるわせる)の練習にも向いています。」
と書かれています(↓証拠写真です)。
IMG_6949.jpg

 ですので、もしかすると、当時(=昔)のギター奏者も「まずは何とかして普通の純正律でこの曲を弾こうとする工夫、努力」をしていたのかもしれないなぁと、自分の「想像の翼」(※1)を巡らせた訳です(※2)。前回書いたように、昔は弦の張りが弱かった楽器も多かったでしょうし。

(※1:NHKで現在放送中の朝ドラ「花子とアン」より)
(※2:バッハのニ長調「ミュゼット」の記事でも同様のことを述べた次第です。)

 しかしながら、今回は「Dルート」の純正律を使うので、冒頭のDA和音は純正音程となり、上述のようなケアは必要なくなります。その代わり、ルート音Dの上のⅡすなわち「EB」と下のⅡすなわち「CG」の五度が禁則になります。 

 

まず、下のⅡ(C和音)については、曲の後半(11小節目)で次のように出て来ます。
IMG_6945.jpg
このように、C和音については、B♭音を加えた不協化、さらには「下からGC」の四度にとどめていて、慎重に扱っていることが分かります。

一方、EBについては、4小節後にこのように出てきます。
IMG_6950.jpg
同様に不協和音であり、最初は「下からBE」の四度ですが、2拍目にバスと内声で「オクターブ+五度」の響きになります。 「この部分をどう弾くのか?」が、Dルート純正律を使う上での最大の課題(別名「腕の見せ所」)となるのではないでしょうか。

 ここは色々な弾き方(表現方法)があり得ると思うのですが、今回は、バスの1拍目G♯音を「強く」弾き、対して2拍目E音を「弱く」弾くことで、悪い響きを緩和させる(誤魔化す)弾き方としました(音楽的な流れからもこの弾き方が「自然」であると感じたので)。

 そんなこんなで前置きが長くなりましたが、可変フレットギターDルート純正律設定による演奏音源です。



 いかがでしたでしょうか? 「下からEB」の禁則五度の箇所は殆ど気にならなかったのではないでしょうか?
(むしろその前の「下からGC」の四度の箇所の方が少し耳障りだったように感じますね、、、なので、ここも「もう一工夫」必要かも知れませんね(汗)・・・いやぁ流石に芸術音楽の世界は「深い」ですよね(しみじみ)。)

 それではまた!


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ジュリアーニのニ長調の小品(3弦4フレット丸秘作戦w)~可変フレット型ギターで弾いてみたシリーズ~ [可変フレット式ギター]

時間稼ぎシリーズ(笑)の古典派エチュードその2は、ソルのライバルことジュリアーニ(イタリア)のニ長調曲です。

 出だしはこんな感じです。
IMG_6894.jpg

この曲は、Dルートの純正律を使った場合に、響きの上で難点(技術的課題)となる箇所が幾つかあります。

最大の箇所は・・・・・ズバリここ↓でしょう。
IMG_6895.jpg
この下降ホルン音型でのⅡの禁則5度、すなわち「下からEB同時鳴らし」をどうするか? が問われる訳です。

 これにつき、今までは「あぁこりゃ駄目だ」、「この(わずか1カ所の)禁則EBがあるがために、この曲は純正律での演奏は不可能だ!(泣)」と(謂わば)「諦めて」いた訳ですが、、、でも、ちょっと待って&良く考えてくださいよ(汗)。 ギターを多少でもカジッた人なら分かりますよね、、、このEBの内のB音は、第2弦の解放音のみならず、「第3弦の第4フレットでも出せる」ということを。

 このことに「気付け」ばもう半分答えが出たようなものですよね。 そうです! 第2弦解放のB音に対して、第3弦の第4フレットのB音を若干高くする(例えば0.5~1コンマ程度上げる)設定としておけば良いんですね。そして、上記箇所は、第2弦解放音ではなく、第3弦の4フレットを4(左手小指)で押さえて弾けば良いことになります。

 これならば、前に述べたCルートの純正律で、3弦2フレット(A音)に「1シントニックコンマ分高い」フレットをさらに付加するケースと比較して、「より柔軟な音程調整」が出来、しかも「より弾きやすくなる」ことが期待できる訳です。

 で、前に上げたメルツ編の(Ⅱの禁則和音が出てくる)小品も、この工夫(設定)で問題なく弾けそうなものが少なからずあるなぁと感じている今日この頃だったりします。

(※ただ、このような「裏技的な設定」を昔(当時)のギター奏者もやっていたのか?は定かではありません。昔の楽器は(現代よりも)弦の張りが弱かったようなので、その場合、いわゆる「チョーキング」などの左手の押さえ方の技術で(いわば強引に)音程を上下させていたようなこともあり得ますしね。 ともあれ、昔は現代に比べると「より純正な響き」での演奏が重視されていたでしょうから、このような設定は、当時の「一般的な音楽家」であれば「当然気付く(=実践していても何ら不思議ではない)」と考えられます。)

 そんなこんなで演奏音源です(3弦4フレット音は、1/2コンマくらい上げました)。

 上記禁則5度の箇所は殆ど気にならないレベルになっているはずですが、いかんせんジュリアーニの曲は「流麗&格好良い&ワクワクする・・etc」ものが多く、曲が盛り上がって来るとつい「エキサイト」してしまい、ミスが出やすいです。。それがこの音源からも伝わって来ることでしょう(自爆)。 

 付記:この曲は、旋律進行の点からも課題があると思われまして、下記のように、

IMG_6896.jpg

 BE(移動ド読みで「ラレ」)で進行するメロディーが2カ所ほどあり、この進行は5度ではなく「4度」なのですが、上記譜面のように両方解放音で弾くと響き(の悪さ)がそれなりに気になったので、さらに「上を目指す」人は、このBEのE音を第2弦5フレットで取る(&バスのGは2指で押さえる)あるいはB音を直ぐに消音するなどの「一工夫」を入れたら良い(格調高い演奏となる)のではないか、と思った次第です(上記演奏音源ではそこまでケアしてないです)。

 また、この曲では、「低音の消音」も重要な技術的課題になっていると思われ、この演奏でも(少なくとも)最初の方は多めに消音するように心がけました。

 では今回はこんなところで。

(ひそひそ・・・次回はコストの有名な二短調エチュードの予定です。。。頑張れ私!w)


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アグアドのニ長調エチュードを可変フレット型ギターD純正律(6弦E)設定で弾いてみる [可変フレット式ギター]

 
自己レス
>第2巻は楽譜入手したものの未だ調べていません
・・これ書いた後に、何気に「それじゃ駄目じゃん」的な心のベクトル(別名:春※亭昇太モード(笑))に陥ったので、現在、カッコー第2巻のニ長調曲の「純正度」を分析調査しております。

 
 で、今回は時間稼ぎをも兼ねてw、古典派エチュードということで、アグアドのニ長調作品を弾いてみました。

 出だしはこんな感じです。
IMG_6893.jpg

 では、可変フレット型ギターD純正律(6弦E)設定での演奏です。

 今回は短い曲ですし、特に問題となる箇所は無いですよね。。。
 ・・・と最初書いたのですが(汗)、じっくり聴くと、後半出だしの半音階的進行の響き(つまりフレットの位置)は、もう少し改良の余地があるかも知れないですよね。。まぁその辺は好みもあるでしょうから、各自で研究してみてくださいということでお茶を濁しましょう(笑)。

 
 
 
 それではまた!
 



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メルツ編のナポリ民謡「オンデの漁師」を可変フレットGuitarのD純正律(6弦E)設定で弾いてみる [可変フレット式ギター]


>次回はこの曲集の第31番(オンデの漁師)を練習&upする予定
 ということで、自己ノルマを達成させます・・頑張ったぞ私!(笑)

 前回の「アルプス一万尺」は、曲集の第1番(=筆頭曲)だけあって、半音階あり、不協和音あり、最後にはⅡの和声ありと、凄く気合いの入った編成となっていて、メルツの編曲能力(技術)の高さを垣間見たような気がしました。

 対して、今回の31番、ナポリ民謡「O Pescator dell' Onde(オンデの漁師)」は、一転してシンプルな編曲でして、使用和音が専らⅠ(D)とⅤ(AまたはA7)だけなので、純正律が使用できることの発見も容易でした。

 出だしはこんな感じです。
IMG_6891.jpg


 では、可変フレット型ギターのDルート純正律(6弦E)設定での演奏です。


 うーん、これだけシンプルな編曲だと、低音が鳴りすぎる感があるので、もう少し消音部分を増やした方が良いかも知れないですね。。

 それではまた。


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メルツ編の「Yankee doodle(アルプス一万尺)」を可変フレット型ギターD純正律(6弦E)設定で弾いてみる [可変フレット式ギター]

  実践編に戻ります。

 前に述べた
>同じく3頁の大曲である「夕焼」
 も練習&録音したのですが、どうも未だミスが多いので今回はパスします。

 また、ドレミ楽譜のグレードAにつき、Dルート純正律(6弦Dドロップまたは6弦E)の設定で弾ける曲がさらにあるのですが、ちょっっと練習不足なので、今回は楽譜を変えました。
 前にも取り上げたこれ(メルツの「Kuckuck」カッコウ第1巻)です。
IMG_6890.jpg

  この「Kuckuck」は、J.K.メルツ(1806~1856年、ハンガリー)が当時の有名曲をギター用に編曲した小品集で、現ギ社出版による第1巻では57曲収められているのですが、その内ニ長調曲が(ざっと数えて)19曲くらいあり、いずれも通常調弦(6弦はE)で弾けます。

 ただ、「6弦E」の調弦だと、EやEm(つまり二調にとっての「Ⅱ」)の和音を使う展開(ないし「使って曲を書きたくなるケース」)が多くなるようで、この曲集(第1巻)でもDルート純正律で問題なく弾ける曲は僅かしかなかったです(ちなみに第2巻は楽譜入手したものの未だ調べていません)。

 そんな中、この曲集の筆頭に載っている「第1番」の曲(アメリカ民謡の「Yankee doodle(ヤンキー・ドゥードゥル)」は、Dルート純正律を強く意識して編曲しているように思われましたので、今回この曲を練習&録音してみました。

 出だしはこんな感じで、
IMG_6889.jpg

 イントロの後に皆様おなじみの「アルプス一万尺」のメロディーが流れます。ただ、後半のメロディーは、現在私たちが馴染んでいるものとは若干違うので、この辺も聞き所かと思います。

 では、可変フレット型ギターD純正律(6弦E)設定での演奏です。

 いかがでしたでしょうか。
 実はこの編曲でもEm(つまりⅡ)の和音が出て来ているのですが、気付きましたでしょうか? 低音がGの転回形で「下からBE」の4度になっているので、ナカナカ気付きにくいと思うのですが、気付いた方は相当に耳が良いですね(終わりから2小節目の裏拍です)。

 それではまた!

(ひそひそw・・・次回はこの曲集の第31番(オンデの漁師)を練習&upする予定です(←自己ノルマ)・・頑張れ私!!)


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武井守成の「大利根」を可変フレット式ギター(D型純正律仕様)で弾いてみた [可変フレット式ギター]

>(ひそひそ・・次回はヴィラ・ロボスもドメニコーニも思わず真っ青になる(?)「大利根」でもupしようかしらw)

 ということで、可変フレットギター実験機1号(D型Just)の演奏音源upの第3弾は、日本の武井守成(たけいもりしげ、1890-1949)作曲による「大利根」です。

 武井作品を純正律ギターで弾く試みは、昨年12月に「落葉の精」と「人形の子守唄」をupしていますので(下記サイト)、
http://justintonation.blog.so-net.ne.jp/2013-12-01
http://justintonation.blog.so-net.ne.jp/2013-12-02
今回はその続編ですね(楽譜はいずれもドレミ楽譜の「ギター名曲170選グレードA」です)。

 上記の「落葉の精」と「人形の子守唄」は楽譜1頁(20小節前後)の短い「小品」ということもあり、youtubeでも結構音源が見つかるのですが、今回の「大利根」は、楽譜3頁に亘る大規模な曲です(タイトルに「大」が付くだけのことはあるわけです(笑))。

 出だしはこんな感じで、
IMG_6888.jpg

 前回のカーノのワルツと同様に、6弦開放「D」音が堂々と(&延々と)鳴らされる展開な訳です。
 やはりこれも「何となしに(?)『純正律』を要求していそうな」雰囲気ありますよね。

 そして、これだけ長い曲を「通常の12ETフレット」ギターで弾くのは「普通の人」では『到底無理』なんですよ。その証拠に(?)、youtubeで検索しても(他の武井作品は幾つもヒットするも、)この「大利根」や同じく3頁の大曲である「夕焼」などは全く見つからなかったです(2014年5月15日現在)。

 (※なお、山下和仁氏は「黎明期の日本ギター曲集第2集」のCDで「大利根」を収録しているようですが(wiki参照)、山下和仁さんが「普通の人」でない(普通のレベルから遙かに「逸脱」している)ことは皆様良くご存じの通りです(笑)。)

  そんなこんなで前置きが凄く長くなって恐縮ですが(汗)、いたって「普通の人」であり本業を他に持つアマチュアギター愛好家の私でも、『純正律』の楽器で弾けばこれだけ長い曲&平日の勤労後であっても弾き切れますよ、ということを実証したのが以下の音源な訳です。


  響きの破綻はどこにもないですよね?

 この曲、12ETの楽器で弾くと途中で「完全に息切れする」と思うのですが、純正律ギターで弾くと、息切れとは真逆のモードつまり「弾けば弾くほどパワーが出てくる」状態になり、冒頭に書いたように「おぉ、これはヴィラ・ロボス(エチュード11番等)、ドメニコーニ(コユンババ等)も思わず真っ青だぜ!」と思えるようになりますので、一度「騙されたと思って試してみる」ことをお勧めいたします(譜面からはアルベニスの「アストゥリアス」を彷彿とさせるものもありますよね)。

 ちなみに上記した
>同じく3頁の大曲である「夕焼」
  は、トレモロの曲でして、これを純正律ギターで弾くと、思わず「おぉ、これはバリオスの「最後のトレモロ」も思わず真っ青だぜ!」と叫びたくなること請け合いです(笑)。

 以前にyoutubeで純正律曲の音源を探していたときに、何かの音源の(マイケルハリソンの音源だったか?)画像チャプターに、「伝統的に純正律で曲を作っていた国」の国名が幾つか列挙されていて、その中に「日本」も挙げられていたんですよね。 今回の曲を純正律で弾いてみて「あぁあの指摘は正しかったんだなぁ」と改めて実感した次第です。

 追記:「汚いもの、醜いものから目を背けたい」という気持ちは凄く良く分かるのですよ。私だってそうですし。 でも、「美しいもの、綺麗なもの」さらには「体(健康)に良いもの」から目を背けている(ないし「敢えて無視している」)現在の音楽界って一体何なのだろうな?、と思わずにはいられない今日この頃です。

  繰り返しますが、私、何か間違ったこと書いてますでしょうか?

 これだけ同じ事を何度も何度も書いて来て、いつでもコメント欄をオープンにしていて、それでいてどなたからも「反論」も「苦情」も来ないってことは、皆さん「納得」、「同意」されているんですよね? でしたら「実践」、「実行」してください。「正しいこと」、「真実」から逃げないで、目や耳を反らさずに、堂々と正面から向き合ってください。

 
 宜しくお願いいたします。
 


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可変フレットギターD型Justで弾く「カーノのワルツ・ニ長調」 [可変フレット式ギター]

 可変フレットギター実験機1号(D型Just)の演奏音源第2弾は、スペインのアントニオ・カーノ(1811-1897)作曲によるワルツ・ニ長調です。

 この曲は、クラシックギターの多くの初級者用楽譜集やギター名曲選集の中に掲載されていて、それゆえ「有名曲」、「名曲」と言えまして、クラシックギター関係者であれば、「楽譜」は何度も目にする曲なのですが、発表会などで「実際の演奏」を聴く機会が意外と少ない(いわば「滅多に聴けない」)曲ではないかと感じます。
 
 この曲についての「私の体験談」を書きますと、学生時代のギターサークルでの発表会や演奏会では、先輩・同期・後輩の誰一人として弾いていなかった(少なくとも「聴いた記憶」が全く無い)ですし、OBになった後に聴きに行った現役生の公開部内発表会や外部のアマチュアの発表会の場で「一度か二度くらいは聴いたかもしれない」、と言ったところですね。勿論、プロギタリストのコンサートでも全く聴いたことがないですし、CD等の録音音源ですら聴いたことがないです(プロの録音音源につき、一生懸命探せばyoutube以外にも出て来るかも知れませんが、正直「聴く気がしない」です。)。

 持論を述べますと、(私が何を言うのかは、もうお分かりでしょうけど(笑)、)この曲、要するに、「通常の12ETフレットのギター」で弾こうとすると「あまりにも冗長」に感じられ、弾く方も聴く方も「疲れてしまう」んですよ。 この曲は、3部形式の曲で、それぞれに繰り返し記号があるのですが、全て繰り返して演奏されると、それこそ酷い話ですが「嫌気が生じる」場合すらあるんですよ(汗)。
 ぶっちゃけ私も、12ETフレットギターを使っていた頃は、この曲は「退屈な曲」と感じていましたし、「遊びで弾く」気さえ起きなかったです。

 では、何故そのような曲がギターの「名曲」として色々な楽譜集に載っているのでしょうか? さらには、どうすればこの曲が「名曲だ!」と感じられるようになるのでしょうか?

 話が前後しますが(汗)、この曲の出だしはこんな感じです。
IMG_6885.jpg

 序盤は低音D(Ⅰ、ルート音)が堂々と鳴らされる展開です。
 そして、曲中で使用されている和音(コード)を調べてみたところ、上のⅡ(Em)も下のⅡ(C)も「皆無」でした。
 さらに補足すると、「Em」も「C」も使わないのに、何故か、この調では珍しく「B♭」の和音を使っているんですよ。これは何を意味するのでしょうか?

 念のため(汗)補足しますと、現在のギターのD型純正律はこんな感じの設定です。
IMG_6886.jpg
(鉛筆書きで見にくいですが、B♭の和音が純正になることが分かって頂けるかと)

 もうお分かりですよね。要するに、作曲家(カーノ氏)は「純正律前提」でこの曲を作っているんですよ。今回、純正律フレットにして弾いてみて、改めてそのことをまざざまと実感(ないし「痛感」)しました。 今まで「退屈」と感じていた曲が一変して、もう全く、それこそ「別世界」「別次元」の曲と感じました。繰り返しを入れて演奏するのに何の抵抗も(勿論「苦痛」も「嫌気」も)生じなかったし、それこそ「曲が終わってしまうのが惜しい」くらいに思いました。

 そういう訳で、今回はこの曲をフルコーラスつまり「全ての繰り返しを付けて」弾いてみました。
 (・・・なのですが、平日のtake2録音だし、最後の方は重音ハイポジションが難しかったので3分過ぎくらいからミスが結構出ますがご勘弁を・・←急にトーンダウンする私(汗))

 いかがでしたでしょうか。全ての繰り返しを入れました(かつ練習時間不十分ゆえスローテンポで弾いてます)が、「冗長」、「退屈な曲」と感じましたでしょうか?

 追記1: 「純正律は、Ⅱの和音(の5度)が破綻するから使用不可能である!」と力説しようとする方は、まず最初に、「果たしてその曲(特にクラシックギター曲)は、Ⅱの和音(の5度)を使っているのか?」を十分に確認・検証した上で述べた方が良いと思います。そうでないと、「思わぬ恥をかく」こと請け合いでしょうから。 

追記2: 私、こうやって調べれば調べるほど、強く、強~く感じてしまうんですよ・・・『純正律での演奏を「堂々と主張」すべき一番の担い手(=最有力候補)って、実はクラシック・ギター関係者ではないのか!』 と(註1)。本当、製作者といい演奏者といい、何をやっているんでしょうね、現代のクラシック・ギター関係者は?

 繰り返しで恐縮ですが(汗)、私、何か間違ったこと書いてますでしょうかね??

 今回は以上です。 

(ひそひそ・・次回はヴィラ・ロボスもドメニコーニも思わず真っ青になる(?)「大利根」でもupしようかしらw)

(註1)を読むにはここをクリック!


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可変フレットギターD型Justで弾く「道化師の踊り」 [可変フレット式ギター]

 悟茶さん製作の可変フレットギター実験機1号につき、現在手始めに、フレットを「Dルート」の純正律に設定して、主に「6弦Dドロップ調弦」の曲を色々と試し弾きして(物色して?)おります。

 ギターのローポジションがこんな感じで、E-Bが狭い5度になります。
IMG_6882.jpg

  で、さっそく音源upしたいと思います(←いやぁこれもひとえに純正律効果ですわw)

 現在、ドレミ楽譜出版社から出ている「ギター名曲170選のグレードA」中の6弦D調弦曲を調べているのですが、D型の純正律で問題なく弾けそうな曲が結っっっ構ありますねw、嬉しい限りです。

 今回は、いかにも純正律っぽい曲として、フェルナンド・フェランディエレ(1771-1816? スペイン)作曲(小胎編)の「道化師の踊り」を弾いてみました。

 出だしがこんな感じです。
IMG_6883.jpg


途中でⅡの低音と和声(Em)が出てきますが、このように
IMG_6884.jpg
B(ロ)音が出てこないので問題ない訳です。

 では、可変フレットギターによる初の演奏録音音源です。



 take1ということもありミスが多少ありますがお許しを(汗)

  それではまた!


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GW補遺編:可変フレット式ギターついに登場! [可変フレット式ギター]

  GWが終わり通常の生活に戻った訳ですが、幾つか書き残したことがありますので補遺編として記事にしたいと思います。
 
 各種休暇の中で、(私にとって)気候的にも体調(精神)的にも最も良いのがゴールデンウィーク(黄金週間)の休みでして、このため、音楽的にもGW中に重要かつ貴重な体験をすることが多いです(過去にはミーントーン体験など)。

 今年のGWも幾つかイベントがありましたが、特筆すべき出来事はやはり、悟茶さん製作による「可変フレット式ギター(試作機)」を入手したことでしょう(祝!)。

 そんな訳で、5月6日の会食(←超会議ならぬ調会議?w)で悟茶さんから貸与された試作機第1号がこちらです。
IMG_6842.jpg
 
 IMG_6843.jpg

 現在、色々と調整&試験している段階なので演奏音源等はもう少し先になりますが、追々upして行きたいです。

 かくして、古典調律に対して非常に消極的な雰囲気が漂う現在の日本の音楽界において、可変フレット式ギターの製作を志す日本人が現れたことは、非常に嬉しくまた心強く感じます。悟茶さんあっぱれ&Good Jobです!
 
 悟茶さんは、この可変フレット式ギターのみならず、他の様々な楽器(特に古楽器)の製作に意欲を示されており、これも非常に嬉しく且つ頼もしく思いました。 

 そんな訳で、悟茶さんにエールを贈りたい人、可変フレット式ギターの早期の販売を希望される方、他の楽器(特に古楽器)の製作を希望される方、その他質問等ある方などは、悟茶さんのアンケートに回答していただければと思います。
http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=89782
 
 一人一人の意識が徐々に変わっていくことにより、必ずやこの(「監獄惑星」とも「最も意識レベルの低い星」とも呼ばれている)地球の世界も良くなっていくものと思う次第です。 
 
 
 以上、宜しくお願いいたします。 


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